寒くなってくると、体の冷えが気になりますよね。
「お風呂で温まっても、寝る頃には冷たくなってしまう」
「一度冷えるとなかなか温まらない」
そんなお悩みの方も、多いのではないでしょうか。
冷えは万病のもとというくらい全身の健康に関わっていて、便秘や不眠、生理痛など、体の不調をもたらす原因の一つです。
今回は、4つの冷えタイプとそれぞれの改善方法をご紹介します。
あなたの冷えは何タイプ?
冷え性には、「手足末端タイプ」「内臓冷えタイプ」「下半身冷えタイプ」「全身冷えタイプ」の4つのタイプがあり、それぞれ原因や症状も違います。
あてはまる症状をチェックして自分のタイプを確認してみましょう。
中には、複数に当てはまる混合タイプの方もいます。
- 手足が冷たい、よくダイエットをする、運動不足 → 手足末端冷えタイプ
- お腹が冷たい、胃腸が弱い、月経痛が辛い → 内臓冷えタイプ
- 手は温かいが足は冷たい、お尻や太ももが冷える、下半身がむくむ → 下半身冷えタイプ
- 全身が冷えている、体力がない、貧血気味 → 全身冷えタイプ
手足末端冷えタイプ
手足や末端が冷たくなるタイプ。
運動不足や栄養不足で、熱を体内で充分に作り出せない状態が続くと、手足の先まで血液がいきわたりません。
すると末端が冷えてしまいます。
10代〜20代の若い女性に多く、ダイエットなども原因の一つ。
女性ホルモンの不調が起こり月経トラブルやニキビなどの肌トラブルをはじめ、しもやけ、立ちくらみなども起こしがちになります。
末端冷えタイプの改善方法
- 筋肉をつける。筋トレ、ランニングやウォーキング。筋肉が体内の熱を生み出します。
- ストレッチ、ヨガなど血行をよくするエクササイズを取り入れる。
- 湯船にゆっくりつかって温める。手足はもちろん、腰やお腹も温めることで全身に温かい血が巡ります。
- 足の大きさに合わない靴は履かない、寝る時に、締め付けのキツいものは、身に付けない。血流を邪魔することがあります。
内臓冷えタイプ
起きた時、お腹にさわると冷たい、胃腸の調子がいつもイマイチというタイプ。
内臓冷えタイプは、手足が極端に冷たいわけではないため、冷えていることに気が付きにくのが特徴です。
自分が冷え性だと思っていないことも多く「隠れ冷え性」とも言われます。
このタイプは、ストレスで自律神経が乱れ、内臓機能が落ちて、血流が悪くなります。
交感神経優位で、つねに思考する傾向があるため、頭に血が優先され内臓は、そのぶん冷えることに。
イライラ、呼吸の浅さ、疲れているのに眠りが浅い、よく汗をかく、ヒステリー球、逆流性胃腸炎などの症状が見られる場合があります。
ストレスからの食べ過ぎには注意しましょう。
内臓冷えタイプの改善方法
- 好きな香りのアロマやハーブなどを生活に取り入れる。
- こまめにヘッドマッサージをする。
- 冷たい食べ物や飲み物は控えましょう。食べ過ぎも注意。
- 気がついた時に、ななめ上を見上げて深呼吸をしましょう。しっかり吐くことを意識する。
- ストレスを溜めないように、1日の中でリラックスする時間をつくる。
- パソコン、スマホは、休憩時間をまめに取る。
下半身冷えタイプ
お尻や太ももが冷たくて、下半身が特にむくんでいるタイプ
上半身は冷えないため、顔がほてっていることも多い。
ふくらはぎは下半身のポンプをしていますが、筋肉が落ちると、しっかり下半身の血液を送り返せなくなり、むくみやすくなります。
また、太ももやお尻は脂肪がたまりやすく、運動不足、冷えなどにより、セルライトができます。
セルライトができると、血管が圧迫されさらに血行が悪くなって、老廃物や水分が流れにくくなる、という現象が。
血管の老化や筋力の衰えから、下半身の血流が悪くなることも原因のひとつです。
むくみや頭痛、顔のほてり、肩こり、肌荒れ、便秘、月経トラブル、膀胱炎などの症状も。
下半身冷えタイプの改善方法
- 日常からまめに下半身を動かし、太ももやふくらはぎの筋力をつける。(スクワット、股関節の高さまで太ももを上げる、階段の上り下りなど)
- ストレッチ、マッサージは下半身を重点的に。股関節、膝裏、足首などリンパが集まる場所は特によく流しましょう。足の指の間に手の指を入れて、握手しながらの足首回しもお勧め。
- むくみがある場合、水分や塩分の取り過ぎに注意。(ひどいむくみは受診をお勧めします)
- 水分排出効果のある、カリウムを多く含む食品(長芋、昆布、きゅうり、ほうれん草など)を食べる。
全身冷えタイプ
体の表面も深部も冷たく、基礎代謝が低下しているタイプ。
高齢者や痩せた女性に多く、慢性的な疲労感や重だるさがあります。
一年中つねに手足も内臓も冷えているため、自覚症状がない場合も。
貧血、低血圧、食欲不振など、全体的に体力がないことが多いです。
まれに甲状腺の機能低下や膠原病が原因の可能性もありますので、症状が辛い場合には、一度病院に受診されることをお勧めします。
全身冷えタイプの改善方法
- 生活習慣を改善しましょう。栄養をとり、規則正しい生活を心がける。
- ウォーキングなど軽めの運動、睡眠や休息は多めにとる。
- 体の外側から温めるのはもちろん、中からも温めることも意識。
- お腹をマッサージして血流を改善する。
- 栄養バランスを意識した食事、特にタンパク質をよくとりましょう。
全タイプに共通の対策
冷えは、いわゆる体温を調整する機能がうまくはたらいていない状態です。
それに対して、全てのタイプにおすすめの改善方法をご紹介します。
1.ヨガやウォーキングなどの全身運動
全身運動は、血流改善や基礎体温のアップにつながります。筋肉を動かすことを意識しましょう。
2.バランスよく栄養をとる
しっかり栄養をとることで、熱を生み出す体をつくります。特に熱を生むタンパク質は積極的にとりましょう。
3.お腹を温める
全身のマッサージは、血流改善に良い影響を与えます。特にお腹をほぐすことで、内臓が温められます。
4.全身入浴
41〜42℃のお風呂にゆっくりとつかりましょう。
5.リラックスする時間をつくる
好きなことをする時間を楽しむ、アロマや瞑想、考え事をしない、など心と体をゆるめる時間は、脳が休まり、自律神経の安定を促します 。すると全身の循環がよくなり、血流改善や心の安定にもつながります。
体を温めるおすすめの食材
東洋医学の考え方では、体を温める食べ物を「陽性の食品」と言います。
基本的には、寒い地域で採れるもの、冬が旬の食べもの、土の下で育つもの。それらの多くが陽性食品です。
- 野菜
- 生姜、ニンニク、ねぎ、山芋、人参、カボチャ、ゴボウ、レンコン、玉ねぎ、大根など
- 果物
- りんご、さくらんぼ、ぶどう、イチジク、あんず
- ドライブルーツ、鉄分を多く含んだプルーン
- ナツメやくこのみ
- 色の黒い食材。黒いものは冷えを司る腎臓を癒すと言われます。
- ひじき、黒ごま、黒豆、小豆、黒砂糖、黒こしょうなど。
- 発酵食品、塩気のあるもの
- 納豆、漬物、キムチ、味噌、チーズ、ヨーグルトなど
- 飲み物
- ココア、甘酒、お味噌汁、生姜を使った飲み物、ワイン。
- 発酵させて作る飲み物は体を温める性質があります。紅茶、烏龍茶、ほうじ茶など。
冷え性タイプ別アプローチ方法のまとめ
皆さんは、どのタイプにあてはまりましたか?
冷え性の辛さを緩和するには、自分の冷えタイプの症状や原因を知って、アプローチしていくことが大切です。
そのためには、生活の中で冷える要因をできるだけ取り除き、身体の内外から温めることを継続してみてください。
保温、バランスの良い食事、筋肉を動かすことを心がけて、寒い冬を健康的に過ごしたいですね。
コメント