しつこい疲労感や倦怠感、やる気が出てこない。
たくさん寝ても、朝の目覚めが悪い。
このような症状が続いて検査をしても異常がない場合、「副腎疲労」からきているかもしれません。
今回は「副腎疲労」とその改善方法についてご紹介します。
ホルモン分泌をする副腎ってなに?
副腎は、左右の腎臓の上にのっている、5gくらいの小さなホルモン分泌器官。
副腎からは、ストレスホルモンと言われる「コルチゾール」をはじめ、生命維持に欠かせないさまざまなホルモンが製造、分泌されます。
その他、血糖値、血圧のコントロール、免疫機能や炎症反応など、生命活動において大切な機能が備わっています。
副腎の主な働き
❶ ストレスに対処する
❷ さまざまなホルモンを分泌
❸ 免疫や炎症の制御
❹ 血圧を正常に保つ
❺ 糖新生(糖代謝の調整)
副腎疲労とは
脳がストレスをキャッチすると、副腎に指令を出し、ホルモンを分泌させます。
その指令から、副腎はストレスホルモン「コルチゾール」を分泌するのです。
ところがホルモンを出し続け、副腎が疲弊すると、分泌量のバランスが崩れ、脳や心の状態にも不調をきたしてしまいます。
それが「副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)」の状態です。
ちなみに「副腎疲労」は病名ではなく、「副腎疲労症候群」という状態のことを言います。
ホルモン分泌が低下する原因
副腎に疲労をためる原因として、代表的なものがストレスです。
ストレスは精神的なものから、過労、病気、運動不足、活性酸素、毒物、栄養不足、カフェイン、恐怖、寒さや暑さなど、多岐に渡ります。
他に、栄養不足、睡眠不足が考えられています。
副腎疲労になると現れる症状
副腎疲労になると、以下のような症状が現れやすくなります。
・やる気が出ない、うつ気味
・朝が辛く、夕方に元気になる
・自律神経の乱れ
・アレルギー症状がひどくなる
・PMS、更年期障害の症状
・胃腸、消化器官の不調
・関節の痛みなど、自己免疫症状
改善するために必要なこと
①バランスよく栄養をとる
・ビタミンB群(豚肉、玄米、貝・海藻、野菜類)
・タンパク質(小魚や海藻、肉、発酵食品)
・亜鉛(牡蠣、赤身肉、甲殻類など)
・マグネシウム
・オメガ3系のオイルや青魚類(アジ、イワシ、サンマなど)
②炎症を起こしやすい食材は控えめに
コルチゾールは体内の炎症を抑える働きがあり、体内に炎症が起こると、副腎疲労が悪化する原因に。
腸の粘膜の炎症を起こしやすいものは以下の通り。
・グルテン(小麦や大麦、ライ麦などに含まれる)
・カゼイン(乳製品に含まれる)
③ストレスは溜めないようにする
・ゆったりとバスタイムをとる
・アロマや好きな音楽で脳をリラックス
・スマホやパソコンは寝る前は避ける
・頭を使わない時間を作る、瞑想やヨガなど心を空っぽにする
・自然と触れ合う機会を作る
その日の疲れはその日に流せるといいですね。
④睡眠をしっかりとる
副腎はたっぷり寝ることで回復します。
また、コルチゾールは朝方6時〜8時にもっとも多く分泌します。
夜はゆっくり寝て、同じ時間に起床、睡眠のリズムを整えると、分泌を促します。
⑤水分を多めにとり、カフェインの取りすぎ注意
お水やお白湯を多めにとって、毒素を流しましょう。
反対にカフェインは、副腎を刺激しコルチゾールの分泌を促すため、とり過ぎは、より副腎を疲れさせることに。
副腎疲労の場合、朝の目を覚まそうとコーヒーが手放せない方も多いです。
ですが、効果が途切れた時に、疲労感がより増加しやすくなります。
できるだけ控えめにしましょう。
まとめ
以上のように、ストレスや食べものは、体調や気持ちを大きく左右します。
著者が自己免疫疾患のためステロイドを大量服用していた際、副腎不全というホルモン分泌をしない状態になっていました。
その当時、だるさやうつ症状がひどかったため、ホルモン分泌の大切さを実感しています。
自分だけのストレス解消法を見つける、栄養のあるものをとり、定期的に3大フリー(グルテン、カゼイン、シュガー)の期間を作るなど、バランスを整えていきましょう。
ホルモン分泌を活発にして、やる気に満ちた爽やかな朝を迎えたいですね。
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